概要今回の記事は、軽貨物運送ドライバーの売上や経費等、「会計」事情に関する発信でございます。軽貨物配送ドライバーに従事されることを検討されている皆様、以下などについて不安に思われてないでしょうか?月々の経費っていくらくらいかかるんだろうか?実際に手取りの報酬ってどのくらいになるのだろうか?私も軽貨物配送ドライバーになりたての頃、費用をちゃんと計算しても抜け漏れがあったり、わかりにくかったりで色々と不足が生じて苦労しました。そんな皆様のために、軽貨物運送事業で月間に掛かる費用を本記事で徹底的に解説します。また、本記事では実際に経費であげる際に使用する勘定科目なども紹介して参りますので、そのまま確定申告を行う際に転用頂けます。(※勘定科目:経費や売上を記録する際に使用する分類項目のこと)「税理士などに高額の依頼料を払わずに自分で確定申告をしたい!」という方、軽貨物運送を始められる予定の方、軽貨物運送駆け出しの方に有益なコンテンツとなっておりますので、最後までお読み頂けますと幸いでございます。軽貨物運送に掛かる月間費用それでは、早速結論を申し上げます。軽貨物運送に掛かる月間費用は、月間22日稼働(週休二日)を前提とした場合、最低100,000円前後は必要となります。以下の表は実際に就業を頂いている軽貨物運送ドライバーの月間費用の内訳ですが、合計金額は181,000円となりました。(彼の売上金額は約440,000円で、1日約20,000円の売上でございます。)(以下の表の「-」の箇所は、確定申告の際に経費として処理できません。)個人事業主ドライバー月間経費@東京都品川区項目名勘定科目月間費用備考ガソリン燃料費or車両費¥40,000走行100km/日で仮定車両リース料¥30,000請負元よりレンタル駐車場地代家賃¥35,000-事務用品・資材等消耗品費あ¥2,000-任意保険保険料¥15,000最低等級で仮定貨物保険保険料¥5,000最低賠償で仮定国民健康保険-¥10,000※必ず詳細を参照ロイヤリティ-¥44,000※必ず詳細を参照尚、軽貨物運送事業のそもそもの開業資金について知りたい方は、以下の記事をお読み下さいませ。【軽貨物】軽貨物ドライバーの開業時に掛かる費用を徹底解説!(前編)【軽貨物】軽貨物ドライバーの開業時に掛かる費用を徹底解説!(後編)それでは、以下の見出しにて各項目を解説して参ります。各経費詳細①:ガソリンシンプルにガソリン代のことですね。確定申告する際、勘定科目は「燃料費」か「車両費」で経費処理されるのがいいかと存じます。ガソリン代は主に以下で大きく変動しますが、概ね1km走ると燃料費は15円~20円前後掛かると認識頂けますと幸いでございます。(上の表では2200km走行・燃料費40,000円となっておりますので、1kmあたり18.2円の燃料費と計算できます。)走行距離車両の燃費性能1. 走行距離当然ですが、ガソリン代は走行距離が伸びれば伸びるほど掛かります。首都圏だと宅配ドライバーは一日あたり80〜100km前後は走るため、走行距離を100km/日と仮定し計算しております。週休二日で月間に22日間稼働した場合、月間走行距離は2,200kmです。ちなみに、地方だと走行距離が更に伸びる可能性が高いので、あくまでもご自身のケースに当てはめて確認を頂きたく存じます。2. 車両の燃費性能当然でございますが、車両の古さや燃費性能によって燃料費に大きく差が出ます。燃費の良い車両だと、上記の月間のガソリン代が5,000円〜1万円程度下がることもございます。尚、燃費効率の良い車両やその選び方については、コメントや問い合わせを頂ければ回答させて頂きます。(反響が多ければ、記事にさせて頂きますのでお楽しみに!)各経費詳細②:車両配送に利用する軽バンの費用ですね。上表の事例では、請負元配送企業からレンタルしている事例となっておりますので、勘定科目は「リース料」となっております。請負元配送企業は1ヶ月あたり30,000円で貸し出しておりますので、そのまま「リース料:30,000円」を計上できます。上記の事例は30,000円の車両費となっておりますが、そもそもの軽バンの費用は、以下の場合で大きく費用が分かれます。(中古車か新車を)ご自身で購入するのか(請負元配送企業から)レンタル・リースをするのか1.(中古車か新車を)ご自身で購入するのかトータルのコストを抑えるためなら、車両は購入すべきです。中古車か新車を購入することに関しては、購入者様本人の希望や状況に合せられるのが良いかと存じますが、費用的観点から私としては中古車を推奨いたします。2.(請負元配送企業から)レンタル・リースをするのかレンタル・リースをする場合、案件を請け負っている請負元の配送会社が決めた条件によって、あなたが利用する車両の費用が決定されます。概ね月額30,000円〜40,000円程度が主流ですが、契約内容や条件の確認(メンテナンスはレンタルしたドライバーが支払うなど)を怠ると思いも寄らない出費が掛かることになります。車両関係の勘定科目の設定に関しても、同様に以下のケースで異なります。車両は「資産」という捉え方をしますので、車両の確定申告の処理は少々複雑です...購入した場合・購入したのが新車か中古車かで経費処理方法や金額が変わります。・勘定科目は「車両運搬具」で処理をして頂ければ問題ございません。レンタルやリースした場合・車両の所有者が軽貨物運送ドライバー本人でない場合は、勘定科目は「リース料」で処理して頂ければ問題ございません。車両の確定申告に関しては、特に確定申告の際に計上する金額の計算や割り出しが煩雑なため、注意をして下さいね。「確定申告は自分自身で挑戦するんだ!」という軽貨物運送ドライバーの方は、以下の記事がわかりやすかったので、是非一度閲覧してみて下さい。【個人事業主の経費】車の経費計上方法や節税効果を紹介!各経費詳細③:駐車場あなたが配送車両を駐車するをする際に利用する、月極駐車場の費用ですね。確定申告する際、「地代家賃」という勘定科目で処理されるのがいいかと存じます。尚、「タイムズ」などの時間貸しの駐車場や時間制限駐車区間(通称:白枠)で駐車した際の費用は、「旅費交通費」という勘定科目で処理することができます。上の表の事例の駐車場費用は、流石は東京都品川区ですね...駐車場の費用は、基本的に車両サイズ(全長・全幅・全高)と立地(首都圏、しかも主要な駅付近であればあるほど高額になります)で決まります。家から徒歩5分くらいらしいのですが、月極駐車場代が月35,000円はなかなか高いです。ちなみに、駐車場は首都圏で借りるとなると初期費用も結構掛かかります。駐車場の初期費用や安い駐車場を借りる方法は、以下の記事でまとめておりますので、興味がございましたらばご確認下さい。首都圏は基本的に駐車場費用が高いですが、ハイルーフ(高さが2m以下の駐車場だと駐車できない)車両である軽バンを駐車する費用は結構いかついんですよね。弊社は東京都中央区が主な現場となっておりますが、現在利用している駐車場の費用は最高値で47,000円/月となっております。たまたまここしか空いてなかったので仕方がないのですが、周辺の道も一方通行だらけで大通りにすぐ出れず、事務所から徒歩5分以上掛かるため利便性の悪さを考えると、60,000円くらい払ってる気分になりますねw各経費詳細④:事務用品・資材等あなたが配送をする際に利用する筆記用具や梱包資材などの備品の費用ですね。上の表の事例の方だと、以下のようなものを購入していましたね。月にかかる金額は大して掛からないので、それほどお気になされなくて大丈夫かと存じます。日用品(マスク、筆記用具、ファブリーズなどの消臭剤、アルコール消毒用ウェットティッシュ)梱包資材(梱包用セロテープ、荷物が濡れるのを防ぐためのポリ袋)確定申告する際、勘定科目は「消耗品費」で処理されるのがいいかと存じます。ちなみに、運送業に従事する事業者ならば神器と言っても過言ではない「台車」も、「消耗品費」で勘定科目の処理をして下さい。たまに「台車の勘定科目は車両運搬具なんだよ!知っといて!!」と後輩ドライバーに自信満々に仰ってる方がいらっしゃいますが、ごっつい恥をかくことになるのでやめましょうね。購入金額が1台あたり10万円を超えるようなアルティメットな台車がもしあるならば、消耗品ではなく資産に近くなるため、「備品費」という減価償却を前提とする勘定科目で処理をします。さいごに今回の記事はいかがでしたか?次回は、「▼各経費詳細⑤:任意保険」以降について記載して参りますので、楽しみにお待ちを頂けますと幸いでございます。【軽貨物】軽貨物ドライバーの月間に掛かる経費を徹底公開!(後編)本記事が配送ドライバーの皆様にとってのお楽しみとなり、お役に立たてたのであれば幸いでございます。皆様と一緒に軽貨物運送業界を盛り上げて、ドライバーに就業される方の幸福度を上げていきたく存じますので、応援を何卒宜しくお願い申し上げます。今回は以上となります。閲覧頂きありがとうございました。この記事の続編>>【軽貨物】軽貨物ドライバーの月間に掛かる経費を徹底公開!(後編)(PR)配達員向けコミュニティアプリ「ドラトーク」ドラトークとは、全国の軽貨物配送に従事するドライバーが、匿名かつ無料で利用できるSNSサービスです。アプリ内では、配送先の建物・納品情報や、全国のトイレ・駐禁スポット、配送アドバイスなどがリアルタイムに共有されています。軽貨物ドライバーのためのSNS「ドラトーク」の無料ダウンロードはこちらから↓ドラトーク公式サイトこの記事で解決できなかった疑問はドラトークで解決しよう画像のように、ドラトーク内のタイムラインに質問を投稿すると、経験豊富なドライバーがいつでも親切にアドバイスしてくれます。軽貨物運送ドライバーの売上や経費等で質問がある方はぜひドラトークを活用してみてください。また、質問を投稿する際は最初に目的を書くことをお勧めします。「〇〇について教えて欲しいです」「〇〇を買おうか悩んでいます」など、質問内容が明確だと多くのユーザーからの反応が期待できます。