概要今回の記事は、物流業などの「業界知識」に関する発信でございます。昨今では、考えられないほどに容易に「軽貨物運送」業に参入される方が増えましたね。物流業の中でも比較的始めやすい軽貨物運送業は、昔では考えられない様なサービスが開発され、台頭してきたことに起因するものかと存じ上げております。ただ、まだまだ裾野としてはニッチでもっと広がりを見せて欲しいと個人的に考えております。今回は、そもそも「軽貨物運送業」とは?という問いに対して、記載をさせて頂きます。そもそも軽貨物運送業について何も知らない、引いては運輸業に興味がない方に発信いたしますので、興味を持って頂けますと幸いでございます。運輸業と物流業の関係について軽貨物運送業についての詳細に入る前に、軽貨物運送業が属する産業である「運輸業」について簡単にお話をさせて頂きます。運輸業の説明に関しては、Wikipediaが非常にまとまっておりますね。運輸業(うんゆぎょう)、運送業(うんそうぎょう)とは、旅客や貨物の運送にかかる業種、あるいは職業である。運輸業には単に輸送する以外にも、保管業務、通関業務、荷役業務(搬出・搬入・仕分け)、流通加工業務、使用機材のスケジュール管理を行う運行管理や整備を行う車両管理、物流にかかる情報処理業務、フォワーダー業務などがある。ちなみに、貨物を運ぶ事業を「貨物運輸(軽貨物配送やトラックでの輸送)」、人や運ぶ事業を「旅客運輸(タクシーやバス)」と言い、各々事業を行うための必要な許認可が大きく異なります。「貨物運輸」に関わる領域が、世間一般で言う「物流事業」になるかと存じます。運輸業の市場規模・物流業の市場規模は、国土交通省が公開している「物流を取り巻く動向について:令和2年7月」という資料が非常に参考になりますね。ちなみに、物流業界の中でも最も市場規模が多いのは陸上運輸に分類されるトラックによる貨物運送で、以下の物流約24兆円のうち約16兆円程度(全体の約6割)を占めています。ところで皆さんは、運輸業の役割をご存知でしょうか?運輸業の発展無くしては、国の発展が無いと断言してもいいほど、重要度の高い産業です。実際に運輸業を代表する会社に関しては、成り立ち的に国が関わっております。(陸上輸送では日本通運や日本郵便、航空輸送では日本空港(JAL)や全日本空輸(ANA)、海上輸送では日本郵船など)またまたWikipediaからの引用になりますが、以下の文章に運輸業の重要性が全て詰まっています。運輸とは産業に必ず付随する業となり国の根幹を支えるため、日本では日本航空や国鉄、日本通運、日本郵便など国営企業として成り立っている。運輸業に付帯するサービスまで含めると、運輸業が全サービス産業に占める構成比は約1割を占める。運送運搬手段が生み出す価値の60%以上は、道路運送から生み出されたものであり、貨物運送が3/4を占める。道路と鉄道というインフラが、当面は運送運搬手段の中軸と考えられる。物流業から見た軽貨物運送業の位置付け運輸業・物流業に関し、概ね全体像を掴んで頂けたかと思います。以下では、「物流業の中でも軽貨物運送業とはどのような位置付けなのか」について、説明させて頂きます。そもそもですが、物流(貨物運送)は様々な分類がございます。以下の表の各項目の説明は省かせて頂きますが、軽貨物は陸上運輸の「貨物軽自動車運送事業」を指します。(概ね、各項目の名称から連想されるイメージ通りの認識で問題ございません。)物流:主な事業分類大分類中分類小分類陸上輸送自動車輸送貨物自動車運送事業一般貨物自動車運送事業特定貨物自動車運送事業貨物軽自動車運送事業郵便事業貴重品輸送(警備)鉄道輸送海上(船舶)輸送航空輸送運輸関連倉庫業流通加工業フォワーダー業軽貨物運送は、世間一般には「配送」と言われることが多いです。正式には「貨物軽自動車運送事業」と呼称され、許認可制ではなく届出制のため、手軽に始めることができる事業です。配送のイメージとしては、「宅配」をとにかくイメージして頂ければと存じます。至近距離の中で、各個別の納品先に細かく分けられたロットにて配送していくということで、以下に添付した事例画像の④→⑤を指します。ちなみに、配送(軽貨物運送)の中でも、特に「宅配」などのエンドユーザーへの配送が「ラストワンマイル」と言われており、世間では注目されていますね。軽貨物運送の現状軽貨物運送に従事するドライバーの数は一体何人くらいで、市場規模はどの程度なのでしょうか?正確なデータはなかったので、調べた結果の仮説にはなりますが、概ね軽貨物運送ドライバーは約25~30万人程度だと推測されています。市場規模としては、矢野経済研究所さんが出されているデータによると2017年度時点では約2500億円でした。しかし、2021年時点では市場規模・貨物取扱個数も相当な成長率で伸び続けており、市場規模が4,000~4,500億円前後に至っていると言われています。軽貨物運送業は、市場規模は相当な成長率で伸びておりますが、配送ドライバー不足が深刻な問題となっており、需要に対し供給が足りていない状態でございます。軽貨物だけに当てはまるわけではないですが、とにかく物流業界ではドライバーが不足しております。ドライバーが不足する原因としては、以下があげられています。体力仕事であるドライバーの高齢化が進み、労働力が低下している運賃が減少の一途を辿っており、採用が難しくなっているそもそも、職業選択として物流業が不人気で、若い人が採用できない軽貨物運送の領域は現在も今後も大きく伸びる市場にも関わらず、ドライバー不足が深刻な領域です。配送が自動化されたり、効率化されたりするのは、研究や開発が進んでいると言ってもまだまだ先の未来です。現状に手を打たないと、注文した当日や翌日にモノが届くという当たり前の日常が壊れることになる未来が到来してもおかしくありません。さいごに記事が長くなりそうだったので、ひとまずは上記の内容で終えさせて頂きます。次回は、そもそも「軽貨物運送」業とは?(後編)にて、軽貨物運送の醍醐味や楽しさ、キツさどういった人が軽貨物運送ドライバーになるのか軽貨物運送ドライバーの懐事情に関して記載していきます!本記事が配送ドライバーの皆様にとってのお楽しみとなり、お役に立たてたのであれば幸いでございます。皆様と一緒に軽貨物運送業界を盛り上げて、ドライバーに就業される方の幸福度を上げていきたく存じますので、応援を何卒宜しくお願い申し上げます。今回は以上となります。閲覧頂きありがとうございました。この記事の続編>>そもそも「軽貨物運送」業とは?(後編)(PR)配達員向けコミュニティアプリ「ドラトーク」ドラトークとは、全国の軽貨物配送に従事するドライバーが、匿名かつ無料で利用できるSNSサービスです。アプリ内では、配送先の建物・納品情報や、全国のトイレ・駐禁スポット、配送アドバイスなどがリアルタイムに共有されています。軽貨物ドライバーのためのSNS「ドラトーク」の無料ダウンロードはこちらから↓ドラトーク公式サイトこの記事で解決できなかった疑問はドラトークで解決しよう画像のように、ドラトーク内のタイムラインに質問を投稿すると、経験豊富なドライバーがいつでも親切にアドバイスしてくれます。軽貨物運送業について質問がある方はぜひドラトークを活用してみてください。また、質問を投稿する際は最初に目的を書くことをお勧めします。「〇〇について教えて欲しいです」「〇〇を買おうか悩んでいます」など、質問内容が明確だと多くのユーザーからの反応が期待できます。