概要今回の記事は、配送するための「車両」に関する発信でございます。軽貨物運送ドライバーになる際に、車両を購入するか・車両を請負元の配送会社からレンタルするかで迷うことはございませんか?フルタイムレベルで軽貨物運送に取り組まれる方は購入された方がいいのですが、週1~2回も稼働しない・どうしてもレンタルをしなければならない事情がある方も中にはいらっしゃいます。上記のような方に向けて、車両をレンタルする際に注意すべき点を本記事を通じてお伝えしていければと存じます。本記事をお読みになれば、車両をレンタルする際に思わぬ落とし穴(無駄な費用がかかったり、不当な内容で貸し手と契約をしてしまう等)に引っかからないようになれます。特に、今ちょうど車両をレンタルするかどうかで迷われている方や軽貨物運送を始める予定の方には有益なコンテンツとなっておりますので、最後までお読み頂けますと幸いでございます。車両をレンタルするということについて車両を請負元である配送会社からレンタルする際に注意すべきことについて記載する前に、そもそも車両をレンタルをするということやリスクについて話させて頂きます。取り急ぎ、配送会社にとって車両を個人事業主ドライバーに提供するということは、「配送会社と個人事業主で行われる経済活動・取引である」ということを認識頂きたく存じます。本来、軽貨物運送ドライバーになるためには、ご自身で車両を用意すべきです。昨今、車両を貸し出す会社が増えており、レンタルすること自体は個人的に宜しいことだと存じております。しかし、「今から個人事業主として稼ぐ!」という矜持をお持ちなのであれば、前提として車両は自分自身で用意すべきかと存じております。正社員として配送企業に属してドライバーになるならまだしも、あなたは個人事業主として運送ドライバーになろうとされています。言ってしまえば一人の経営者である以上、事業に必要な備品などは自分で管理し入手するのが当然だからです。上記のような背景を踏まえた上で、車両を何の対価も支払わずに借りられると思っておられる方は、今一度認識を改めて下さい。「請負元から車両を借りる」ということは、そもそも何かしらの対価などが発生することを考慮しなければなりません。あなたが借りた車両で事故をすれば、その車両の所有者である請負元企業が対応することが必要になります。その他何かしら手間が発生する以上、請負元から車両をレンタルする費用が割高になったり、その他の点で何かしらを求められるのは当然です。以上、そもそも車両をレンタルするということについてお話をさせて頂きました。再度、大切なことなのでもう一度記載いたしますが、必ず現在の認識を改めて、以下を認識するようにして下さい。配送会社にとって車両を個人事業主ドライバーに提供するということは、「配送会社と個人事業主で行われる経済活動・取引である」ということ1. レンタル費用について車両をレンタルする際、とにかく気をつけるべき点は費用です。車両をレンタルする際に、以下のような費用が掛かる事柄・項目を徹底的に聞いて下さい。レンタル料が月額○円掛かる稼働日以外に利用すると費用が掛かる月に○円の車検費用の積み立てがある上記はレンタルする際の制約の一例ですが、上記のような制約を設ける場合が多いかと存じます。ちなみに、「稼働日以外に利用すると費用が掛かる」というのは、例えば「休日に私用で遠出することになり、その際に私用で車両を利用すると一日に1,000円の費用が掛かる」といったことを意味しています。上記に記載した事例のパターン以外の事例もザラにありますので、とにかく契約書の内容を見たり、説明を聞いて不明なことがあれば絶対に聞くようにして下さい。あなたは「請負元企業から車両を借りる」という取引を持ち掛けています。取引が発生した後になって、「聞いてなかった」・「知らなかった」では取り返しがつきませんよね?後に取り返しがつかないことにないように、無用な損失を被らないために、費用関係はとにかく自分が納得するまで聞くようにしましょう。2. 保険について車両をレンタルする際に、以下を必ず確認して下さい。なんらかの保険が適用されているか?保険が適用されている場合、どういった保険が適用されているのか?保険が適用されている場合、適用されている保険はどのような内容か?尚、軽貨物運送ドライバーが加入する保険は、主に以下2種類です。(1)任意保険(自動車保険)(2)運送業者貨物賠償責任保険(貨物保険)レンタルする車両に対し、(1)も(2)も請負元の保険を利用できる場合があります。その場合、軽貨物運送ドライバー的が支払う必要があるコストは落ちますが、一方で保険の内容(免責や賠償責任の設定範囲など)次第で甚大な損失を被ることになるかもしれません。そのため、必ず車両をレンタルする際に、「どの保険が適用されているのか」・「適用されている場合は保険はどのような内容なのか」を確認して下さい。(1)と(2)で必ず確認すべき保険内容は、「免責」・「賠償責任」という項目がどのような内容に設定されているかです。「免責」については、以下の説明が非常にわかりやすいです。車両保険の免責金額とは、保険会社が保険金を支払う場合に、その損害額に対する補償のうち補償を受けられる方が自己負担する金額のことをいいます。 例えば、補償対象の事故を起こし20万円の修理費用がかかったケースで5万円の免責金額を設定していた場合には、5万円は契約者が自己負担し、残りの15万円が保険金として支払われます。<車両保険の免責金額とは>免責については、保険の免責金額はいくらなのかを必ず確認して下さい。免責10万円だった場合、事故が生じた場合にあなたは自腹で10万円支払う可能性があります。免責の金額によっては、ご自身で保険に加入された方がいい場合もありますので、必ず確認するようにして下さい。「賠償責任」に関しては、以下の記事がわかりやすいです。事業活動の中で他人に損害を与えた場合は、補償をしなければならないという法律的な考え方があります。法律上の損害賠償責任が発生すると、賠償金は少額で済むこともあれば、何億円という高額となるケースもあり、事業を継続できなくなるリスクが発生し得る恐れがあるため保険で備えておく必要があります。<法人向け賠償責任保険とは>賠償責任については、賠償責任の範囲と金額を必ず確認して下さい。任意保険は、相手(事故を起こし、怪我などをさせた相手)側の「人」と「物」に関して賠償責任を定めることになりますが、基本的に賠償金額は無制限なのかどうかを確認して下さい。人身事故の賠償金額が数億円に至ることは高い可能性として有り得るため、無制限以外の場合はご自身で保険に加入された方が良いです。また、相手側ではなく、事故を起こした際に自分自身に対して保険金が支払われる人身傷害保険の保険金額もどの程度なのかについても、確認するようにして下さい。事故を起こした側がご自身の場合、自分自身よりも相手側の方が重大な怪我を負うことが多かったりしますが、それでも入院や治療費はかなりの金額になりがちなため、きちんと保険金額を把握しておきましょう。貨物保険は賠償責任の範囲も当然確認しますが、制約が複雑になりがちなので適用の条件も合わせて確認しましょう。また、賠償金額も合わせて必ず確認するようにして下さい。(賠償金額は300万円〜500万円以上であれば問題無いです。)貨物保険についても同様で、そもそも賠償金額が低すぎる場合は自身で加入された方が良いでしょう。3. 修繕について車両をレンタルされる際に、「修繕費は車両をレンタルした方が支払うのか?」という確認を必ず行って下さい。修繕費を請負元が支払ってくれるケースもありますが、必ず契約書の内容を精査し、請負元企業に確認も取るようにして下さい。ちなみに「修繕項目のうち◯◯は弊社では負担しません」・「車検代はドライバー負担です」といった事例も伺っております。車検代は最低でも7万円以上は掛かりますし、修繕も安価な修繕から高価な修繕もございます。想定外の出費によってご自身の首を絞めることが無いよう、必ず契約前に確認をするようにして下さい。上記の見出しでも説明しましたが、あなたは「請負元企業から車両を借りる」という取引を持ち掛けているのです。取引が発生した後になって、「聞いてなかった」・「知らなかった」という状況に陥らないよう、必ず確認するようにしましょう。4. 期間について車両をレンタルされる際に、「レンタル車両はいつでも返却することができるのか?」という確認を必ず行って下さい。基本的には車両が不要となった場合に、すぐに返却することができる場合がほとんどなのですが、稀に「◯ヶ月は返却できません」といった契約内容になっている可能性があります。まあ、レンタルのメリットは車両をすぐに手放せることにあると個人的には思っております。もし「レンタルした車両を最低でも1年は使い続けなければならない」という契約なのであれば、そもそも別の請負元に行くか購入されることを検討された方がいいでしょう。取り急ぎ、期間については見落としがちなので、契約書をとにかく抜け漏れなく徹底的に読み込み、いい判断をできるようにしましょう。さいごに今回の記事はいかがでしたでしょうか?車両をレンタルした後に、「聞いてなかった」・「知らなかった」という状況に陥るドライバーは大なり小なりいらっしゃいます。大きな損失にならないためにも、必ず本記事を読み込んでレンタルで生じるリスクやコストを管理して下さいね。本記事が配送ドライバーの皆様にとってのお楽しみとなり、お役に立たてたのであれば幸いでございます。皆様と一緒に軽貨物運送業界を盛り上げて、ドライバーに就業される方の幸福度を上げていきたく存じますので、応援を何卒宜しくお願い申し上げます。今回は以上となります。閲覧頂きありがとうございました。(PR)配達員向けコミュニティアプリ「ドラトーク」ドラトークとは、全国の軽貨物配送に従事するドライバーが、匿名かつ無料で利用できるSNSサービスです。アプリ内では、配送先の建物・納品情報や、全国のトイレ・駐禁スポット、配送アドバイスなどがリアルタイムに共有されています。軽貨物ドライバーのためのSNS「ドラトーク」の無料ダウンロードはこちらから↓ドラトーク公式サイトこの記事で解決できなかった疑問はドラトークで解決しよう画像のように、ドラトーク内のタイムラインに質問を投稿すると、経験豊富なドライバーがいつでも親切にアドバイスしてくれます。車両のレンタルについて質問がある方はぜひドラトークを活用してみてください。また、質問を投稿する際は最初に目的を書くことをお勧めします。「〇〇について教えて欲しいです」「〇〇を買おうか悩んでいます」など、質問内容が明確だと多くのユーザーからの反応が期待できます。